ｻｲﾊﾟﾝｸﾞﾗﾝﾄﾞﾎﾃﾙより、珊瑚礁を望む。
＜海外フライト体験記 サイパン編＞
ｻｲﾊﾟﾝｸﾞﾗﾝﾄﾞﾎﾃﾙより、珊瑚礁を望む。
ここでは、通い慣れたグアムに近いサイパンでのフライトについて記述します。
＜概要＞
サイパンはグアムの北200kmに位置する小さな島。民間のサイパン国際空港があるのみ。
滑走路は１本。7と25。殆どが7の使用である。
また、サイパンは北マリアナ連邦国。
但し、航空全般についてアメリカの法律が適用されており、アメリカのライセンスを持っていれば
機長として飛ぶことができる。
因みに、1999/11よりサイパンの管制塔もFAA：アメリカ連邦航空局による運営となったようだ。
フライトはサイパン国際空港にあるフライトスクールを利用した。
機体はセスナ172型(4人乗り)。グアム同様日本人による運営。
機体のレンタル費用は目安として１時間当たり160$。但し、教官込みの料金。
今までのサイパンでのフライトは、以下の２回である。
１．1999年11月 飛行時間：約2時間 （セスナ：1.5時間、ヘリ：0.5時間）
２．2001年11月 飛行時間：約0.5時間（ヘリ：0.5時間）
＜セスナ172 ローカル・フライト＞
今回は、サイパン島及び隣接するティニアン島一周コース。
因みに空港は、サイパン島の一番南に位置する。
島は南部がやや平坦だが、中央から北部にかけては山間部となる。
尚、ATC（無線交信）は、グアムとほぼ同様につき割愛する。
これから飛ぶC172。まずはガスの給油。
使用する滑走路は殆どがrunway7。風向040度、風速15ノットぐらい。
滑走路へのタキシング途中、大型機の駐機エリアのすぐ後ろを通過する。
普段なかなか見られないジャンボの後ろ姿が見えて面白い。
午後なら大抵、JALかNWAのB747が駐機している。
およそ5分で滑走路に到着。
風は左からのクロス。さっきより多少強まったようで、機体が少し揺れる。
エルロンを風上側に倒し、フルパワーで離陸滑走を開始。
風上側に振れようとする機首をラダーで修正しながら60ノットでローテーション。
リフトオフと同時に左ラダーを踏んで機首を風上に向ける。
久々の横風での離陸、少々手に汗をかいてしまった。ふぅ〜。
高度1500フィートで水平飛行。
滑走路は海に面しており、眼下には真っ青な海が広がっている。
因みに、島の東側は殆ど絶壁の崖。反面、西側は珊瑚礁の綺麗な砂浜と対称的である。
島の東海岸。荒々しい断崖が多い。
島を反時計方向で回る。
最初は崖の多い東側、殆どがジャングルのままの未開拓地。
偶に道路と民家がまばらに見える程度。約10分で島の最北端に達する。
ここには遙か日本を望む地として太平洋戦争の記念碑などが建立されており、
上空からも何とか見ることが出来る。
後に車で訪れたが、かなり感慨深い場所であった。
島の最北部。日本に向けて慰霊碑が建立されている。
ここで針路を南に向け、今度は島の西側を南下する。
西側は珊瑚礁がほぼ全域に広がっており、景色が一変する。
まずはサイパン最大の巨大ホテル：日航ホテルが目に入る。
そして珊瑚礁にポッカリ浮かんだマニャガハ島。まさに、グアムのココス島。
島の周囲では盛んにマリンスポーツが行われている。
島の西海岸。綺麗な珊瑚礁が広がっている。
メチャクチャ綺麗な珊瑚礁。一部削って船の航路が作って有る。
なお中央は現像時につけられたキズ。綺麗な写真に限って・・・
しばらく飛ぶと、今度はガラパン地区及び宿泊しているススペ地区が見える。
ここでで、管制塔に現在位置を連絡。これよりティニアン島に向かう旨を伝える。
また、次の写真では分かりにくいが、ススペには島一番の大きな湖：ススペ湖が有る。
但し、周囲は私有地のため、上空からしか見られない。
因みに、写真中央が宿泊したサイパン・グランド・ホテル。
珊瑚礁が目の前に広がり、また料金もリーズナブル。お薦めのホテルです。
西海岸のススペ地区。政治・経済エリア。
ホテルを過ぎるともう島の最南部、これよりサイパン島を離れティニアン島に向かう。
途中、サイパン空港の最終進入ルートを横切る。
トラフィックは少なく、時間当たり２〜３機。
管制塔からもすんなり横断の許可が出た。
まもなくサイパンrwy7のfinalをクロス。
ティニアン島には約１分で到着。
北部にはノースフィールドと呼ばれる、旧日本軍の広大な空港の跡地がある。
さらに数分飛ぶと、ティニアン空港上空に到着、タッチアンドゴーを行う。
まもまくティニアン島へ。北部には閉鎖された空港が有る。
滑走路の向きは8/26とほぼ東西の向き。
管制塔は無く、一方通信で自機の位置、高度、インテンションを流しDownwindに進入。
後はいつもの調子で進入パターンを廻り着陸する。
ただ、横風が強く、少々暴れ馬のような着陸であったが。(^^;;;)
数回着陸した後、サイパン島に戻る事にする。
まずティニアン島のロングビーチと呼ばれるビーチ上空で管制塔に連絡。
ストレートインの許可を貰う。
ティニアン島からサイパン島へ。右手がサイパン空港。
しかし、後続機が居たので進入速度は早めの90ノット。
ショートファイナルでやっと60ノットに落としフラップも下げ無事着陸。
因みにサイパン空港でも１回タッチアンドゴーを行った。
飛行時間、1.5時間。
まもなくrwy7へ着陸。手前はｺｰﾗﾙｵｰｼｬﾝｸﾗﾌﾞのｺﾞﾙﾌ場。
＜エンストローム：FX280、体験操縦＞
なお、このクラブはヘリの体験操縦も行っている。30分で180$。
クラブハウスの屋上がヘリポート。機種はエンストロームと呼ばれる３人乗りのヘリ。
試しに乗ってみたが、ヘリの操縦は面白い。飛行機とは全然異なる操縦フィーリング。
サイパン島を一周したが操縦席からの見晴らしも良く、ちょっとクセになりそうである。
ただ、料金の高いのがネックかな。
ゴルフのクラブハウスの屋上がヘリポート。２機駐機。
簡素な操縦席。高度計・速度計は有るが、昇降率計は無し。
コレクティブレバーは左席のみ。
島を一周して、ヘリポートに進入中。
サイパンの航空地図。中央がサイパン空港。
南側の島がティニアン島。
